子供の矯正(小児矯正)

お子さまの歯並び、大丈夫ですか?

小児矯正近年、顎が細い・小さいお子さま、若者が増えています。

食品の加工技術が進み、硬いものを口にする機会が少なくなっていることが原因と一つだと言われています。顎の筋肉そのものも未発達傾向なため、噛む力も同時に落ちてきています。

細い顎や小さい顎はかっこいい、可愛いイメージを持たれますが、歯並びやかみ合わせの観点から見ると、良いことばかりではありません。

歯並び・かみ合わせの良し悪しは、「歯がきれいに並ぶためのスペース」と深い関連性を持っています。細く小さい顎は、「歯がきれいに並ぶためのスペース」を狭め、その狭いスペースにでも無理矢理生えてくる歯は行き場を失くし、正しくない位置に顔を出してしまいます。

歯並びの土台となる顎の成長は、きれいな歯並びに欠かせない要素なのです。

小児矯正の重要性

顎が小さい、細いことによる歯並びやかみ合わせの乱れは、さまざまな悪影響を誘発します。

小児矯正

  • ブラッシングが難しくなり、磨き残しが増え、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
  • 舌が正しい位置に収まらず、発音のしづらさが生じます。
  • しっかり噛めないため、胃腸での消化に負担がかかります。
  • しっかり噛む習慣がないため、顎は未発達のままになります。
    また、場合によっては身体全体のバランスを崩す原因となります。
  • 歯並びの悪さから、思い切り口を開けて笑えない、引っ込み思案になる、
    というように、心の面でも良くない影響が表れることがあります。
  • かみ合わせの悪さは、ある特定の歯にばかり負担をかけることになり、
    歯や歯ぐきの寿命を縮めるリスクが高まります。

このように、歯並びやかみ合わせの問題は、一次的なものでは終わりません。お口全体、身体全体への影響、心の発達への影響など多岐に渡ります。その中で、大人になるまでに発達しきれなかった顎は、歯並びやかみ合わせの乱れの大きな原因となります。

逆に言えば、お子さまのうちにしっかりと顎の発達を促し、土台を形成することで、その後のお口の健康、そして心身の健康に大きな好影響をもたらします。

顎が成長すべき時期に、成長しきることが大切です。たとえ矯正治療が必要な場合であっても、お子さまの間の矯正治療は、心身や経済的な負担少なく行えるケースが多くあります。お口の健康の土台、身体の健康の土台である歯並び、かみ合わせを、早い時期からしっかりと形づくりましょう。

小児矯正の治療時期

子供の矯正時期小児矯正には、①乳歯から永久歯に生え替わる時期(6~10歳)に行うもの、②永久歯が生え揃ってから(13歳~)行うもの、の2種類が考えられます。
どちらにしても、歯がきちんと収まるスペースを確保することには変わりません。
  1. 乳歯から永久歯に生え替わる時期(6~10歳)
    この時期に行う治療の最重要課題は、歯の生える環境を整えることです。
    顎の成長する力を利用し、装置を使い、歯が生えるスペースの拡大を促進します。代表的なものに「床矯正装置」(取り外し可能な顎拡大装置)があり、毎日一定時間装着していただきます。
    顎を広げて歯が正しく並ぶスペースを確保し、正しい歯の生え方を誘導します。大人になってから歯を動かす場合に比べ、無理なく矯正ができますし、また抜歯のリスクを大幅に抑えられます。

  2. 永久歯が生え揃ってから(13歳~)
    永久歯に生え替わってしまうと、顎の成長は止まっている場合がほとんどです。
    大人の矯正治療と同じように、ブラケットとワイヤーを使用した矯正装置を使用するのが一般的です。
    思春期に突入すると、友人など周囲の目を気にして装置を嫌がるお子さまが急に増えます。保護者さまは、ぜひそれ以前に歯科検診、矯正相談へお連れしていただくようお願いしております。早い時期に矯正の必要性の有無を確認することが大切です。
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